OSMに投稿

今日はOpenStreetMapに関する記事です。OpenStreetMap (OSM) は、地図をみんなで作って自由に使えるようにしましょうというコンセプトの下で活動しているオープンソースプロジェクトです。もう少ししたら引っ越そうと思っているので、とても中途半端でしたが適当に投稿しました。まだ、覚書が残せるほどいろいろやってませんが、簡単な反省とOSMの活動に参加しようと思った経緯などを書きたいと思います。

下の画像は、投稿が反映された部分の一部です。当初の目的であった最寄り駅とその路線の一部(東急池上線 蒲田-旗の台)が追加できたので良かったと思います。路線形状のデータ採集はやや苦労します。駅周辺とか沿線とかって電波状況が悪くてGPSの精度がだいぶ落ちるからです。例えば品川駅周辺はすごくって、自転車で採ったログには時速400kmを超える瞬間移動が確認できたりします。ですので、何度も位置情報を取り直し Google Earth などの地図にマッピングしたりして、それらしい点を拾いながら線路を描画しました。それ以外のところは用もないのに自転車でぶらついたり、階段を自転車を担ぎながら往復したり、公衆トイレ・電話・ポストが無いかきょろきょろしながらデータ収集しました。いくぶん変態的ですけど、とても楽しかったです。

[:W444]

どこが追加されたか分かり難いですね。画像の中心部分周辺と、中心からコの字を描いて左上の水たまり(洗足池)をかすめている線路の池上線が貢献部分です。結構カットされましたが満足!えへへ いま少し細かい作業ができないので、これから少しずつ補正編集作業をしていきたいと思います。

投稿してから、半日ぐらいで反映されたと思います。ある程度予想していましたが、投稿した地図のすべてが反映されてはいませんでした。そこらへんが今回の反省点です。これまでの地図作製は、次のような感じで行ってきました。もっと逐次的にOSMに投稿するようにするとか、オンライン上で編集するようにしないといけません。

  • 腕にGPSロガーをつけて自転車に乗って位置情報を収集。
  • ノートPCにデータを移して、JOSMで編集→地図データの蓄積→こんな感じ
  • アップロードしようとしたら、既に登録されている道路と重複している道路が見つかった。接続点の編集が面倒そうなので、そこで少し挫折する。その道路は精度が良くなかったしかなり適当だったので消してしまって自分の道路で置き換えようと思う。その道路を何度も通過して位置情報を取得。精度よい道路を描画。なのですが、どうも他の人が描いた線を削除するのは違うよなぁ、と思いやめる。


環七・環八・中原街道第一京浜に囲まれる地域の道路がだいたい網羅できたので投稿しようとしたら、そういうアレですよ。挫折もしますよね。もう思い出になりましたよ。然様でしたらこれにて。さようならですよ。

以下、私事です。ご容赦下さい。私が OSM を知ったきっかけは、次の論文を読んでからです。それから、OSMの地図を見たら最寄り駅とその路線が無かったっていうのが参加の動機の一つです。
Studying Geometric Graph Properties of Road Networks Through an Algorithmic Lens
より実際的な構造の下で、アルゴリズムを検討・議論することは大事だと思ったし、道路ネットワークに対する計算モデルってどんな感じなのかなって興味があったし、DijkstraとA*を比べると本当にDijkstraの方が効率が良いのかっていうのも気になりますよね。あと、日本の道路地図ってどちらかというと幾何的というより絵画的な感じがします。京都とか札幌とかは、ちょっと違いますが。サイト間をにょろにょろした道路でつないで、その道路で区切られた土地を格子で切ってるイメージではあります。幹線の形状は地形に依存するけど、小路は建物をどう配置するかという計画に依存します。そういういくつかの観点をうまく複合して現在の道路ネットワークが構築されてきたんだと思います。そういうのを抽象モデルにおとしてみて、いろいろ検証してみたいというのが主な動機です。それから、メーリスも地図作製にまつわるチップスなんかが眺められて面白いです。まだ、あまり困ったこと無いので、観ているだけなんですけど。

もう少しだけOSMを楽しみたいと思います。以上です。